『蒼の地平線』
作者:時生時雨



青空 地の果て 水の国

心を震わす海の匂い

澄んだ潮風少女の頬を

優しく優しく撫でてゆく



追憶 夢路 遠い空

白しか知らぬ少女の地図

父が見つけた蒼の話で

きれいにきれいに染めてゆく



大人は皆わかってくれない

小さいからと笑われたって

叶えてみせたい夢がある

いつも優しく勇敢だった

私が知らない父が見た世界

いつか見つけてみせるんだ



天上 碧海 未知の世界

境界線は消え去った

枷無き世界へ飛びたて少女

蒼の地図と想いを抱いて

どこまでも どこまでも



それは蒼の地平線


大きな大きな蒼の世界


自分の蒼を手にした少女


翼という名の船に乗り



未来ある世界へ飛び立った